Case① 破産濃厚だが,本人の意欲等を勘案して任意整理とした事案
60代男性。タクシー運転手。債権者9社で,負債総額815万円。うち450万円は銀行系の借入につき,残る消費者金融系の借入で仮に過払金が発生したとしても,年齢や収入を考慮すると返済は困難と思われた事案。既に別の弁護士に相談して破産しかないと言われたが,健康体である限り年齢問わず働ける職種で,月10万円は返済する自信があるので,破産はしたくないと相談。
受任後に月10万円の積立テストを行い,積立できなければ破産に移行することを条件に,任意整理の方針で受任。
債権調査の結果,消費者金融系に対しては合計180万円の過払いとなったため,交渉や訴訟をして全額を回収。残った債務が455万円で,積立テストもクリアしたため,債権者と交渉し,残高の少ない債権者には過払金から一括で返済し,残りは毎月10万円の分割返済を行うことで和解が成立した。
Case② 多額の過払い金を回収して残債務の支払に充てた事案
70代女性。信販会社4社に合計291万円,別途親族友人関係に275万円の負債を抱えている。消費者金融から借りていて,最近完済したのが2社ある。収入は月10万円の年金のみという状況で相談。
事情をうかがうと,信販会社の借入はグレーゾーン金利で取引をしていた期間が長く,過払いの可能性が高かったため,過払い金を回収して,後はご本人のほうで親族友人関係に返済をする形の任意整理に方針を決定。
債権調査の結果,信販会社4社のうち債務が残ったのは1社のみ。金額も僅かで回収した過払金から一括で支払って終了。残りは全て過払いとなり,合計550万円の過払金を回収した。